黒木優
真鍮製花瓶の修理
2019年8月12日
こんにちは!
連休の方も多いと思いますが、弊社は本日まで営業しております💨
ウチの前はけっこう交通量の多い道路ですが、その交通量で平日か、休日かというのが分かります。
そんな静かな休日にのんびり仕事をするのが結構好きだったりします🎵
(電話が鳴る事もないですしw)
さて今回は、真鍮製の『花瓶』の水漏れ修理をさせて頂きましたのでそのご紹介。
↑コチラがお預かりした花瓶。
青いシミになってるトコロが水漏れの跡。
花瓶本体と土台の境目、それから取手の部分から漏れた跡があります。
それでは作業開始!
↑まずは花瓶本体と土台をバラしたところ。
アレ⁇
ちょっと想定外が…
自分の中では、「花瓶本体と土台の境目がハンダ付けされている。そこが劣化で漏れているんだろう。」と思い込んでました。
ところが花瓶と本体とは差し込み式。
元々ハンダなどでは接合されてなかった…
では「何で漏れてきた⁇」
答えは簡単でしたw
花瓶の底板から漏れた水が土台の中に溜まって継ぎ目からオーバーフロー(溢れた)したって事。
それが分かれば作業は早い!
(その時は思ってました…)
まずは底板を外して、汚れ除去&磨いてハンダを巻き直しだ!
なんて軽い気持ちでいたのですが…
『底板がはずれない!』
ハンダを落とし、熱を加えながらコンコン叩いていても動きやしない…
マジか〜❗
と思いつつ、外れないならこのまま清掃してハンダを巻き直すしかない!
という事で底板が付いた状態での清掃を開始。
どうやって清掃していくかというと、まずは真鍮表面にある「酸化被膜」(黒く燻んだ部分)を「希塩酸」で除去。
熱を加えながら希塩酸を吹きかける。
真鍮の地が出るまで繰り返す。
(その時に塩酸の蒸気が強烈なので、換気&マスクは必須❗)
その後に元々付いていたハンダなどの残留物を取り除きます。
この作業は、水もしくは水に溶かした「塩化亜鉛」を残留物が残っている部分に熱を加えながら吹きかける。
(これは、熱を加えて金属を膨張させ、水などで冷やしたときに収縮させると同時に付着物を剥がす為。)
塩化亜鉛を使う理由としては、ハンダを付けやすくするための「フラックス」だから。
この作業を汚れなどが取れるまでひたすら繰り返します!
とりあえず様子見で一度ハンダを流してみる事に…
う〜ん…
まだハンダの付きが悪い💦
これは長期戦になりそうな予感が…
嘆いていてもしょうがないので、また清掃作業の再開。
いちどハンダを流したので、次はそのハンダを溶かしながら汚れを一緒に「浮かせて」ハンダごと除去!
その後また塩酸かけて、塩化亜鉛をかけての繰り返しで…
なんとか底面に関してはハンダ巻き直し終了💨
続いては両側の取手部分からの漏れを修理していきます…
が、
長くなってしまったので続きは次回にしたいと思いますw
それでは。