塩井 隆夫
今後崩れる可能性のある法面(崖)
2019年10月26日
皆さんこんにちは。
エンタです。
最近、災害関連の記事が増えています。
が、やはり我々法面屋ですから、災害に対する危機管理の事を書くべきなんだろうなって思っています。
と言うか、最近なぜもっと一般人に分かりやすく書かないのか?
って言われました。。。(一般の方に)
なんか申し訳無い気持ちですが、専門業者向けに書いていたって事もあります。
なので、今後は一般人の方向けにも書いていこうと思いました。
と言う事で、今回は地震が起きた時にどんな法面、崖、が崩れるのか?って事に焦点を当ててみようと思います。
今回は住宅地での滑りを考えて見ましょう。
まず、皆さんの家の周りで崩れる所は、2m以上の法面(崖)です。
そして、派手に崩壊するのはこう言う所です。
空積みの(モルタルやコンクリートが入っていない石積の事)石積です。
見た目は安心感有るんですが、実際は何の強度もありません。
なぜなら、石は個体なんです。
例
ボウリング場にて、ピンがあります。
ピンはボーリングの玉が向かってきた時に個ですからカーンっと崩れてしまいますよね?
仮にこのピンが全て連結してあったらどうでしょうか?
恐らく1本も倒れずピンが弾かれます。
個のチカラは凄くても連結されなければ崩壊してしまうって事なんです。
法枠工が崩壊しにくいって事は連結してあるからって事なんですよ。
1人のチカラは弱くても、手を取り合えば強くなる的な感じです。
写真はどうでしょう?
空積みの石積。
強いと思いますか?
恐らくこの1個が抜かれれば全体的に崩れる事は間違いないですね。
地震で1個スッポ抜けるとどうなるか、簡単に想像出来ますよね?
今まで何の問題も無かった。って思われる方はそれでOKです。
しかし石って風化しますし、結構緩むんです。
別にあおるわけではありませんが、我々専門分野からすれば、次はこの辺やろうな~って思うんです。
どう対策すれば良いかはお知り合いの土木関係の方に相談して下さい。
何かしら良い案が出る可能性があります。
それがどうしてもセカンドオピニオン的に疑わしい時は、エンタに言って頂ければ、精査します。(当然精査は無料)
今は良いかもしれませんが、明日はどうなるか分かりません。
もしかしたらあと100年保つかも知れません。
そこは皆さんの危機管理能力次第でしょうね。
それではまた。