鳥勝 ぶっちー
冷凍肉の一番良い解凍の方法を精肉店が解説！「常温？流水？冷蔵庫？」
2022年9月13日
こんにちは！
イギリスのエリザベス女王が
御逝去されましたね！御年96歳。
メディアでは「国民は悲しみに暮れ～」
みたいな風潮が支配的ですが、
あの歳までお元気にご公務をされ、
スパッとお隠れになったのでしたら
こんなに良い結末は無いと思います。
ジョンソン首相の後任のトラス首相は
エリザベス女王ご逝去の２日前に
任命され、エリザベス女王が任命した
首相は実に１５名にも及ぶそうです。
また一時代が終わり、始まります。
ぶっちーです！
さて、今回は
「冷凍肉の解凍方法」
についてです。
鳥勝では、名古屋コーチンの生肉を
「冷凍」の状態でも販売していますが、
お客様に割と良く聞かれる質問の中に
「どうやって解凍すれば一番いいですか？」
というものがあります。
確かに、解凍方法と一口にいっても
色々な方法があります。
愛知県の農業総合試験場様が、
実験を行い、その結果を公開
されていましたので、
ご家庭でできるいくつかの方法を
順位を付けて挙げてみたいと思います。
どの解凍方法が一番
「良い解凍方法」なのでしょうか？
（ここで言う「良い解凍方法」とは
ドリップ「肉から染み出す液体」の少なさを
基準にしています。さらに解凍に掛かる
時間などを加味して順位をつけています。）
※以下に挙げる方法は、前提として
全て鶏むね肉1枚、真空パックで
マイナス30度保管からのスタートです。
５位：常温で自然解凍
一番オーソドックスな方法かもしれません。
常温で自然解凍。
ほっとくだけ。
室温の設定は25℃の場合で、
解凍時間は2.5時間と長めです。
試験場さんによるとドリップロス率は
6%弱と多く、時間もかかる事から
5位となりました。
４位：流水にさらして解凍
水道水などで水を流しっぱなしにして
いる場所に肉を漬けておく解凍法です。
真空パック詰めじゃないと少し
実施しにくいかもしれません。
水道水の場合18℃程度です。
どんどん水が入れ替わるので
解凍時間は「20分」と短めで
他のメニューを作っている間に
解凍できてしまう時間です。
ドリップロス率は５％を少し切る
程度で、オススメ解凍方法としては
4位となりました！
３位：電子レンジで解凍
これは明らかに悪手っぽく聞こえますが
意外と常温解凍や流水解凍より
いい結果となりました笑
この方法は自分でも実験してみた
事があり、その際も簡単に解凍できて
しまいました。
しかし電子レンジの特性から、
解凍できている箇所とできていない
箇所ができてしまったり、少し慣れが
必要かもしれません。
解凍時間としては「５分」と、圧倒的に早い
解凍時間を誇りますが、状態を見ながら
解凍しないと、部分的に焼けてしまいます。
この電子レンジによる解凍法による
ドリップロス率は「４％以上」程度となっています。
２位：冷蔵庫で解凍
これは聞いたことがある方が
多いと思います。
冷蔵庫で放置する方法です。
僕もお客様にはこの方法をよく
オススメします。
農業総合試験場さんによると
ドリップロス率は「３％弱」と少ないです。
が、しかし。
やはり時間がかかります。
４℃の冷蔵庫温度の場合ではなんと
１３時間もかかってしまいます。
ゆっくりと解凍することにより
いい状態を保ちながら解凍できると
いう事ですが。
これでは目的のお肉で料理を作りたい、
前日の夜から解凍に入らなければいけない為
少し勝手がわるいです。
良く聞く方法ですが、ロス的に見ると試験結果も
やはり他の解凍方法に比べいい結果となりました。
１位：氷水に漬けて解凍
そして今回のオススメ解凍方法
第１位は、「氷水に漬ける」でした！
この方法、あまり聞いたことが無い
方も多いのではないでしょうか？
解凍時間も「９０分」とある程度
短く、晩御飯の準備をするにしても
お昼過ぎに解凍に入れば充分間に合います。
気になるドリップロス率は「２％程度」
と少なく、常温で放置した場合の
３分の１程度の数字となっています。
ただ、難点があるとすれば氷水の用意。
肉の解凍の為だけに用意するのは
少し、めんどくさいかもしれません。
ただ、このドリップロス率は魅力的です。
いつもの冷凍肉がこの方法で解凍すれば
少し美味しくなるかもしれません。
以上、オススメの解凍方法解説でした！
最後に愛知県農業総合試験場さんの
解凍方法別・ドリップロス率のグラフを
載せておきます！
愛知県農業総合試験場さん、いつも
様々な研究やデータ収集、ありがとうございます！
やはり冷凍肉は、捌きたて生肉に
比べてしまうと劣りますが、近年
冷凍技術の発達により美味しい状態を
保ったものも沢山流通しています。
今回ご紹介したお肉の解凍方法、
皆様も是非参考にされてください！
それでは今回はこの辺で！
また次回！
