鳥勝 ぶっちー
名古屋コーチンに関する2022年最新の知見(肉用名古屋コーチン)
2022年7月9日
こんにちは!
先日、鳥勝のある岩倉市付近で
記録的短時間大雨情報が出るほどの
雨が降り、市内を流れる五条川が
溢れる事態になりました。
僕も岩倉市の消防団(水防団)に
参加している為、召集が掛かり
消防団車庫にて待機しましたが
幸いさほど酷くなる前に水位が下がり
消防団も召集解除となりました。
今回は河畔道路の通行止めを解除して
解散しましたが、近年このような
急な大雨が増えていますので
いつまた召集が掛かってもおかしく
ありません。備えあれば憂いなし。
みなさんも気を付けましょう!
ぶっちーです!
さて、先月の名古屋コーチン協会の総会。
実は総会の後に、合わせて愛知県の
農業試験場の研究職の方が
「近年の名古屋コーチンに関する
研究」の進捗状況の報告を行って
くれました。
今回講演を行って頂いたのは
愛知県の農業総合試験場、
畜産研究部の養鶏研究室
主任研究員、中村明弘さんです。
名古屋コーチンを扱う者として、
今回のようなテーマの講演は
是非聞いておきたかったので
とても楽しみにしていました。
あまり詳しく載せてしまうと
良くないのかもしれませんが、
そこは情報公開。
時代だと思って勘弁してください。
実は現在の最新系統である
名古屋コーチン「父方」のNGY7。
父方は平成30年頃にNGY7へと更新が
進み、進化しているのですが問題は
もう片方の「母方」の名古屋コーチン。
こちらの母方の更新が急がれています。
画像にもある通り、同系統を
長く使用しているとあまり良くない
との事で、名古屋コーチンでいうと
特に産卵率が落ちてくるとの事。
鋭意母方の名古屋コーチンの
更新を急いでいるそうです。
母方の新型はNGY「8」とされ、
体格も少し大きくなる事が目標とされ
産卵率も改善が期待されています。
NGY8を開発するにあたり、
全国で保管されている名古屋コーチンの
うちの「兵庫牧場」の物が
適当だったとの事で、この
兵庫保管型と、現在のNGY2を
掛け合わせる事によって、
新型のNGY8が出来上がるらしいです。。
何か遺伝的な事もお話されていましたが
難しい話で、頭になかなか入って
きませんでしたw
先述の通り、現在では開発はもう
進められており、設定された改良目標値
に向かって調整が日々行われています。
同じNGY2を使用しても、少しばらつきが
出たりするそうで、かなり苦労されている
事がうかがえるお話しぶりでした。
このように研究職の方が日々努力をされて
僕たち名古屋コーチン業界に関わっている
人達の未来を作っているのだと実感しました。
同時に、飼育方法の検討や比較も
おこなわれているそうです。
良く聞く話ですが、名古屋コーチンは
営巣性が強く、臆病で群れやすいと
聞きます。
その中で「雄雌」を同じスペースで
飼っていると交尾行動(オスがメスの
背中に乗ろうとする)をする為
メスの背中がボロボロに傷ついて
しまいます。
そのような損傷も避けれる飼育方法の
検討なども進められているとのことでした。
ただ、まったくオスがいない群もあまり
良くないと聞くので、実際の所どうなのかも
気になりますね!
こちらも良く聞く話ですが、オスが
少数いるとメスが安心する為に、
鶏舎の中でリラックスするそうです。
少し趣向の違う観点からの話ですが、
餌に関する研究も併せて行われている
そうです。昨今のウクライナ侵攻の
影響や円安の影響で、餌代が高騰している
事は周知の事実です。
それに代替するものは無いかと
研究が進められており、
飼料のコスト低減へ向けて
様々な試行が行われているとの事。
しかしこの発表に関しては、聞いていた
理事さんなどから安定供給やコストの面から
少し懐疑的な意見が出るなどしていました。
餌付けの観点から、増体重の比較データなどの
公開も行われ、やはり少し気温の
低い時期の方が餌の食いが良く、
体重の増加にも影響が及んでいるという
データでした。
夏は暑くて、あまり鶏が餌を食べない
などの話は養鶏場の方から聞いていますが
やはり養鶏場様が肌間隔で持っている
鶏の状態は間違っていないのだと
データで裏付ける結果となっています。
他には、鶏舎内の活動量の測定などに
ドップラーセンサという安価で安定した
測定機器の使用を進める内容の指摘も
ありました。
カメラやサーモセンサ等よりも
効率が良さそうとの事で、
営巣性が高い名古屋コーチンには
応用しやすいのでは?
というような意見もありました。
後半は僕のような精肉店には
あまり関りの少ない内容となっていましたが
それでも基礎知識として頭に入れておいた方が
いい内容の事ばかりで、非常に為になりました。
こちらで公開した画像が全てではなく
もう少し細かい生体体重のデータなども
公開されていましたが、何となく
しまっておきます笑
このような最新の研究結果や取り組みの
内容を公開して頂けると、非常に
助かります!
次回は、「卵用名古屋コーチン」に関する
内容をお知らせしたいと思います。
それでは今回はこの辺で!
また次回!