鳥勝 ぶっちー
愛知県の食中毒発生状況2022(令和4年)コロナが明け食中毒も増加傾向!
2023年8月31日
こんにちは!
まだまだ暑い日が続きますが
8月の上旬に比べると空気が
乾いていて、過ごしやすいですね!
愛知県は日本で一番「不快指数」が
高いため、過ごしにくいと聞きます。
※気温に比べて湿度も高くなりやすい
調べると、この不快指数を割り出すには
とても難しい計算式が出てきますが、
ここでは割愛します。
とにかく愛知(名古屋)はとても不快な
気温・湿度になりやすいとの事です笑
エアコン必須の世の中ですが、
電気代が怖いです。。。
ぶっちーです!
さて、そんな暑い日が続くと
心配な事が出てきますね!
そう。「食中毒」です。
毎年恒例ですが、愛知県では
1年に発生した食中毒の件数や
原因菌を公表していて、
皆さんの衛生対策に役立てて
頂こうとしています。
(もっとも「認知件数」だけですが)
食品衛生協会の指導員を
拝命しているので保健所の
署長さんから毎年、細かい
説明も受ける事が出来ます。
早速、冊子の画像を見ながら
解説してゆきます!
まずは地域別です。
発生件数、患者数ともに
昨年からそれほど変わっていません。
※昨年は愛知県全体で36件598人。
毎年思いますが、各保健所の
発生状況、人口に対して
件数も患者数も少なすぎです。
認知件数(医者が保健所に報告
した件数)だけしかピックアップ
できないので、しょうがないかも
しれませんが実際の所、
もっと大幅に多くの食中毒が
発生していると思います。
次に月別発生状況・患者数です。
当たり前ですが、発生状況に
比例して患者数も増えます。
冒頭文でも触れましたが、夏の
暑い時期には食品が傷みやすく
食中毒が発生しやすいと言えます。
しかしこのデータを見ると、むしろ
4月や5月などの夏季に入る前の
件数が多い事が見て取れます。
食中毒警報などが出るような
気候であれば皆様食品にも
気を付けますが、4月5月の
「気温が高くなり始めた」
時期にももう少し気を付けた方が
良さそうですね!
次に、原因「食品」別ですが
魚介類が一番多くなっています。
その割には、患者数で見ると
大した事ありません。
これは「アニサキス」による
食中毒が多く発生している一方、
アニサキスによる食中毒は
集団で発生する事は少なく、
ほとんどの場合「1件あたり1人」
というケースが多いからなんだそうです。
次は「病院物質別」の表です。
こちらも見て分かる通り、
アニサキスがとても多くなっています。
これは少しこぼれ話ですが、、、
ここ数年、急にアニサキスによる
食中毒がいきなり増えてきたように
見えてしまいますが、実はそうでは
ないようです。
アニサキスに当たってしまい、
病院に罹る人は今まででも
毎年多く発生していました。
しかし、実はお医者さんの間で
「アニサキスを食中毒として
保健所に報告する」
という事の周知があまり進んでおらず
「認知発生件数」として数えられて
いない事が多かったとの事。
それがここ数年で食中毒としての
認識が進み、お医者さんの中でも
保健所に報告するという事が
一般的になり、このように
統計に表れるようになったそうです。
もちろん、昨年以前のブログでも
書きましたが輸送技術の発達も
アニサキス症が増える一因になった
との認識も、間違いないそうです。
(アニサキスが減少する「冷凍」ではなく
「冷蔵」状態で運ぶことが出来るエリアが
増えた)
原因施設別で見ると、コロナ禍明け
一発目だった昨年に比べても飲食店で
それ程増えた印象はありません。
(昨年は21件201人)
弁当・仕出し屋で見ても昨年の
3件319人に比べて今年は3件
370人と、さほど変わりません。
しかし、アニサキス食中毒とは
対照的に、弁当や仕出しは1度
発生すると1件当たりの被害人数が
多いですね。。。
お次は、過去10年間の対比です。
画像の中にもありますが、
2020年・21年は新型コロナの
流行により飲食店が大幅な制限を
受けて営業できない期間が多く
合わせて食中毒の発生件数も比較的
抑えられてきました。
しかしながら昨年2022年は
新型コロナ禍から明け、
グラフで見ても有意に発生件数が
増えている事がわかります。
原因物質としては、本文中でも
触れたアニサキスによる食中毒が
年々増加しており、「発生件数」だけで
見ると愛知県内では原因として
トップになってしまっています。
数年前から騒がれていた
「ノロウイルス」は感染対策が
効果を発揮しているのか、
ここの所なりを潜めています。
鶏肉を扱う僕としては、やはり
カンピロバクターが気になる
所ですが、ここ数年は比較的
落ち着いており今年は13件
発生・50名罹患という数字でした。
それでもやはりこの
食中毒「御三家」は変わりません。
やはり野菜だろうが肉や魚だろうが
生食で食べる系の物には気を付けて
おいて損はないでしょう。
こちらの末尾の言葉にも書かれていますが、
食中毒は季節に関係なく発生します。
気温が高いから危険という事は
もちろん言えるかもしれませんが、
この先数か月して涼しくなって
きたから食中毒は気にしなくてオッケー!
という事にはなりません。
飲食店の皆様は、特に1度
発生してしまうと風評被害を
含めてダメージはとても大きいです。
日頃から気を付けて、何とか
食中毒の発生を抑えたいものですね!
それでは今回はこの辺で!
また次回!